LIVE REPORT | 2020.02.21

『chay LAVENDER TOUR 2020』イムズホール 2月7日(金)ライブレポート

キュートなルックスと甘い声、それとは裏腹にどこかクールに自分を、世の中を見ているような素振りさえみせるchay。それが彼女の魅力でもあり、女性ファンが大好きになる所以かもしれない。昨年11月に2年5ヶ月ぶりとなる3rdアルバム「Lavender」をリリース。このアルバムを引っ提げて、2/6(木)の名古屋を皮切りに全国4カ所をまわる、リリースツアー「chay LAVENDER TOUR 2020」を開催。2/7(金)2会場目となる福岡・イムズホールにてライブが行われた。

ステージ上には、真っ白い紙で作られたラベンダーを思わせる大輪の花がセッティングされている。会場に入って、そのセットを見ただけでchayらしさ、のようなものを感じられた。観客も同じように感じたのか“かわいい!”“ぽい〜!!”という声が聞こえる。

会場が暗転するとバンドメンバーに続いてchayが登場!スカートの裾に小花があしらわれたラベンダーカラーのミニワンピにギターを持ってステージセンターに現れると、会場が一気に惹きつけられる。
1曲目、ニューアルバムから、タイアップソングとして聴き馴染みのある「大切な色彩」からスタート。ポップでキラキラしたサウンドが、心地良くファンの身体を揺らす。このツアーはchayにとっては20代最後のツアーとなる。ひとつ大人の階段を上がる彼女の姿にも重なり、切なさを内包する歌声が歌詞と共鳴する。「ついにやって参りましたよ!福岡!今日、みんなに会えることを楽しみにしていて、昨日も夜眠れないくらいに楽しみでした。最高の思い出を作りたいと思います!みんな楽しんでいってください!」、さらに今回のアルバムについて「前作から約2年5ヶ月ぶりです。2年間かけてやっと完成しました。だからこうやってみなさんのもとに届いて聴いていてくれていること、そしてツアーが迎えられたことがうれしいし、今日を楽しみにしてきました」とMC。そこからポップで軽やかなサウンドが新旧織り交ぜながら演奏される。ファンと同じ空間を楽しみながらも、ギター演奏に集中する姿を披露したりと、様々な表情を見せてくれる。

続いて、衣裳もジャケットを羽織り、ガラリと変わりアコースティックに。ここで、ループマシンを使ってこれから演奏する曲を、ファンにも手伝って欲しい、一緒に作ろう!と声を掛け、まずは自身であらゆるギター音をその場で録り、ループさせる。そしてファンの手拍子音を加えて完成したのが、エド・シーランの「Shape of You」をカバー。その場でどんどん音が重なり重層的な音楽に鳴っていく様子を目の当たりにし、会場も大盛り上がり!

続いてニューアルバムから「伝えたいこと」「砂漠の花」と続く。今回のアルバム「Lavender」は、これまでの人生を楽しむchayのカラフルな楽曲から少しイメージが変わっていた感じを受けていた。言葉選びにも、どこか30歳を迎える女性の複雑な心境が綴られ、かわいい女の子の姿ではなく等身大の女性が表れているようだった。それは女性としてはもちろん、以前よりもアーティストとしての懐の深さや包容力を感じさせてくれた、新しいchayの音楽。

chayの人間的なチャーミングさが垣間見られるおしゃべり(個人的にはMCというよりは、そんな身近な感じがしている!)がライブで体感できることが楽しみのひとつでもある。今回は、Instagramでファンから質問を募り、それに答えてくれるというのだ。「この質問をくれた○○ちゃん、来てくれてるかな〜?」と実際に質問を送ったファンに声を掛ける。そんなアットホームなやり取りができるのもchayならでは。

後半に入り、実は「ここまで気持ちを出しちゃっていいのか迷ったけど…」と語りながら歌ってくれた「ブーケの行方」、テレビ朝日系 土曜ナイトドラマ 『あなたには渡さない』の主題歌として聴き馴染みのある「あなたの知らない私たち」と続き、テレビ東京『世界女子ソフトボール選手権 2018』中継テーマソング「私が私になるために」でライブは幕を下ろした。

キュートでカラフルなビジュアルを持ちながらも、ちょぴりドライでユーモラスなおしゃべりで、観る者を魅了してきたchay。今回の20代最後となるアルバム「Lavender」のリリース&ライブツアーで見せてくれたのは、これまではあまり表に出さなかった、その奥にある等身大の女性の姿。

まさにラベンダーの花言葉のように“疑い”“期待”“繊細”“許し合う愛”など、chayの“今”が凝縮した、それを音楽を通して“伝えてくれたこと”が、何よりも感じられたライブだった。

 

 

写真&TEXT:AyaTsutsui
※転載不可

 

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